Caffè Buona Forchetta~食いしん坊カフェ~

日々の美味しいものとこれから作りあげるものの話

ブログ開設~Caffè Buona Forchetta 開店をめざして~

はじめまして。Caffè Buona Forchetta 店主です。といってもお店はまだありません。

私は本業はクラシック音楽のソプラノ歌手をしているのですが、副業として「糖質オフスコーン専門店 サルティンボッカ」及び「きまぐれおやつサルティンボッカ」という焼き菓子のネットショップを2つ持っており、全て自身で製造、販売をしています。

私は昔から美味しいものが大好きで、イタリア留学をきっかけに自分でも料理に凝り始めました。アルバイトもそのほとんどが飲食業で、カフェ、イタリアンをはじめ、コーヒー専門店、紅茶専門店、居酒屋などでホール、キッチン、バリスタなど様々な業種で修行(笑)を積んできました。

そんな中、あるひとつのアルバイト先で教わったイギリス風のスコーンがあまりにも美味しくて、そこからもう毎日のように違うフレーバーのスコーンの試作を作りまくりました。スコーンの試作が出尽くしたところで興味は焼き菓子全般に向き、そこからはマフィン、パウンドケーキ、ガトーショコラ、フロランタンタルトタタン、タルト・オ・シトロン・・・などなど「生地を混ぜて焼く」という過程の焼き菓子をとにかく思いつくまま作ってみるという日々を過ごしました。

f:id:buonaforchetta2019:20190606173047j:plain

バイト先のカフェでレシピを教わったスコーン

f:id:buonaforchetta2019:20190606173322j:plain

りんごたっぷり!タルトタタン

当時大学院生だった私は作ったさまざまの焼き菓子を学校やバイト先に持って行っては試食してもらい、その度に意見やアイデアをもらったり、また食べたい焼き菓子をざっくばらんにリクエストしてもらうようにしました。そうしているうちに友人の多くに将来はカフェを開いてお菓子を売ってほしい!と言われるように。

さすがに最初はまたまた~お世辞がうまいんだから~と軽く流していたのですが、その後もあまりにも多くの方に言われるようになり、確かに私のこの美味しいものを作りたい、食べさせたいという欲の強さ、研究熱心さ、これは何か仕事につながるのではないかと思うようになったのです。

カフェをやるならばサロンを併設してコンサートなどもできる場所で、美味しいものと音楽をお客さんに楽しんでもらえる場にしたいな。そして音楽仲間とも飲食店関係者ともたくさんつながりがあるから、いろいろな業種の人とコラボができる場にできたら楽しいだろうな。そんなことをなんとなくいつも考えるようになりました。

そんな折、私の大事な友人が妊娠時に血糖値に問題があることがわかり、糖質を厳しく制限しなくてはならなくなり(通常妊娠糖尿病は出産後は軽減されることが多いようですが、彼女の場合出産後も問題が残りました)一緒に甘いものを食べるのはもちろん、糖質制限と言うことは炭水化物も食べられませんので、一緒に好きなものを思い切り食べることもできなくなってしまいました。

いつも一緒に美味しいものを食べていた友達がこれから炭水化物や甘いものなどを好きに食べられなくなるのかと思ったらたまらず、糖質制限について勉強し、糖質オフのスコーンを試作して彼女に食べてもらいました。お菓子の形をしているものをもう今後食べられるとは思っていなかった、、と彼女はすごく喜んでくれました。でも彼女の言葉に嬉しかった半面、彼女の辛さも新たに実感することにもなりました。

そこから更に試作を重ね、糖質制限をしている人からしたら美味しい、のではなく、制限をしていない人が食べても美味しいと思ってもらえるようなものを作りたかったので、その時もいろいろな人に試食をしてもらいました。友人たちの多くはとても真剣にアドバイスをしてくれました。

するとその経緯を知った別の友人から、糖質オフのお菓子と言うのはとても需要があると思うから、これをインターネット販売したら?と勧められ、何人かの協力者のおかげで数か月でネットショップ「糖質オフスコーンサルティンボッカ」を準備、開設することができました。それが2013年12月のことです。

それをきっかけに、今後だいぶ先のことになるとしても、カフェを開きたいなら準備はいろいろ進めておこうと開業セミナーなどにも出て勉強したり、資金のやりくりのためにクラウドファンディングの講習会などにも出たりしましたが、カフェ開業について本気で取り組めば取り組むほど、本業の歌手としての活動にも影響が出るであろうことがわかってきました。それでは本末転倒、悩んだ挙句まずは今は本業を優先して、副業の方はネットショップの運営のみに力を注ぐという形で続けていくことにしました。

それから5年間の間に、糖質オフカフェや雑貨屋さんに置いてもらったり、マルシェに出店したり、他の焼き菓子のお店とコラボしたり、コンサートのお土産として使って頂いたり、様々なシーンでいろいろ方に使って頂けるようになりました。

そんな中で最近は、糖質オフのお菓子もいいけれどオンのお菓子も販売してもらえないだろうかと言う声を聞く機会が増えてきました。そうですよね、特に深刻な糖質制限をしていない方からすると、糖質オフのお菓子はもちろん安心して食べられるけど、でも時にはやはり甘いお菓子だって食べたいですよね。

そんな声にお応えして、糖質オフスコーンのショップとして使っていたふたつのサイトのひとつを手直ししオンのお菓子もオフのお菓子も買える「きまぐれおやつサルティンボッカ」として2019年5月にリニューアルしました。糖質オフスコーンのラインナップは変えず、糖質オンの焼き菓子をそこに加えていくという形に。

この5年の間に自分を取り巻く環境もいろいろ変わりました。演奏活動の方もいくつかのグループに所属して定期的にコンサートを開くような機会や、また、スコーンのマルシェ出店などをきっかけに地元の方とのつながりも増えてきました。

そうするとやはり音楽と食をつなげた活動を、地元でできたらいいなとまた新たに思うようになってきたのです。

そんな折にちょうど参加したセミナーで、まずは小さく、できることから始めればいい、というアドバイスをされました。いろんな準備が全て整うのを待つのでなく、小さなところから始めて、やりたいことを広げていったらいいのだと。

その言葉に勇気を与えられ、ここからまた自分の新たなスタートとして、カフェ開業を目指して小さなこと、できることから始めていきたいと思います。

「Buona Forchetta」というのはイタリア語で美味しい(良い)フォーク、つまり食いしん坊と言う意味なのだそうです。食いしん坊の私にぴったりだし(音楽家の大半は食いしん坊です 笑)食いしん坊の人たちが楽しめる場所になるといいなと言う思いを込めて「Caffè Buona Forchetta」という名前をもう付けてしまいます 笑

ここではこれまでのことを振り返りながら、これからしていきたいこと、起こった出来事、頂いた言葉、アドバイスなどを書きとめながら、自分自身のアイデアをまとめていきたいと思っています。何年後になるかわかりませんが、無事カフェ開業成るか?どうぞお見守り下さい。